『慶余年2(2季/続編)』の15話・16話のネタバレ・あらすじを書いています。
戴公公の不正は、氷山の一角であり、左都御吏・頼名成は百官の悪事を暴くと陛下と官僚たちの前で誓いました。
その後、二皇子の策略で抱月楼の殺人事件が起こり、范家に危機が訪れます。
しかしその策略を見事に破り、二皇子を追い込みます。
頼名成に告発された范家はどうなるのでしょうか?
そして范閑が、陳院長の汚職を告発した行く末は?
『慶余年2(2季/続編)』の15話・16話のネタバレ・あらすじです。
『慶余年2(けいよねん2/続編)』の15話:ネタバレ・あらすじ

陳院長は范閑の告発を前にしても、卑屈にも高慢にもならず冷静に応じた。
そして林婉児と范閑へ贈った宝飾品は、いずれも慶帝から下賜されたものだと説明する。
しかし范閑は、陳院長が汚職と賄賂で得た財を使い、陳園を極限まで贅を尽くした庭園に仕立て上げ、園内は珍品と宝物で溢れていると暴いた。
陳院長は「陳園は私有地ではなく慶国皇室の所有物で、自分は使用権を与えられているだけ」と釈明し、慶帝も范閑の訴えを退けた。
その後、頼名成は范建と范閑の罪状を一つずつ列挙する。

范家が妓楼を開いていたのは道理に反し、范建は子の教育に失敗し官吏の名誉を汚したという。
慶帝は「抱月楼で死人が出たのか?」と聞く。
頼名成はそれが二皇子に関わると暴露し、逐一上奏すると主張する。
范建は教育不足は認めつつも、范思辙が抱月楼を営むのは法に触れないと反論した。
「既に抱月楼を閉鎖させ、范思辙を寒地へ追放して改心を促した」と述べる。
しかし頼名成は重罰を要求し、爵位の降格と厳罰を望んだ。
慶帝は林宰相に意見を求め、彼は「まず抱月楼殺人事件を調査し、その後范家の責任を問うべき」と進言し、秦業も賛同する。
頼名成は、「二皇子が范無救に殺人と口封じを命じた」と告発した。

二皇子はすぐに跪いて「范無救に欺かれ、命令も殺しも彼一人の仕業だ」と弁明する。
頼名成はさらに、朝廷の十五名の官僚が不正蓄財をしており、いずれも二皇子と密接な関係があると暴き、李雲睿と二皇子による密貿易の徹底調査を懇願するのだった。
廷臣たちは騒然としたが、慶帝は「証拠不十分」と一蹴する。

頼名成は范無救の再審を求めた。
その頃、范無救は二皇子から預かった本の隠し仕掛けを開き、中に毒薬が隠されているのを発見していた。
范無救は、一瞬で全てを悟りその場で服毒自殺する。
二皇子は再審に同意し、范家に抱月楼の女性と雑役たちの処遇を任せた。
范閑は即座に承諾する。
慶帝は二皇子を半年間禁足とし、范建と范閑の俸禄を半年分没収するだけで済ませた。
頼名成は「軽すぎる」と食い下がり、爵位降格を求めるが、慶帝は諭す。
さらに頼名成は鑑査院の権力肥大を糾弾し、「六部に記録を分け与え、陳萍萍は隠居させるべき」と提案。
廷臣たちは息を呑む。慶帝は疲れたと席を立つが、頼名成はなおも跪き、ついには慶帝自身を批判し始めた。
頼名成は「上が正しくなければ下も歪む!」と言い放ち、皇帝が鑑査院を手放すよう諫言した。
廷臣たちは頼名成を激しく非難し、慶帝は怒りを隠せない。
それでも頼名成は屈せず、ついには群臣に囲まれ殴られる。
皇太子は(芝居で)泣き叫びながら頼名成を罵倒し、慶帝を讃える。
辛其物も涙ながらに慶帝への忠誠を示す。
范閑と范建は頼名成を擁護し、秦業と林若甫も「彼は国を思ってのこと」と減刑を願う。
慶帝は歯ぎしりしながらも「頼名成はよくやった」と言い、褒賞を口にする。
しかし陳院長が珠宝を彼に与えることを提案すると、そんなものは頼名成の欲しいものではない、と返す。
そして慶帝は、”頼名成の欲しいものは、歴史の名を残すことと”言う提言を受け、一転して杖刑を命じ、范閑に見届けるよう命じた。
外では雷鳴轟き、豪雨が降り出す。
范閑は雨の中、皇城外へ駆けつけるが、頼名成は既に血まみれで息絶えようとしていた。
助命を願おうとするも間に合わず、頼名成は無念のまま息絶える。
帰路、范閑は一言も発せず、馬車が鑑査院を通ると陳院長が待っていたが会わずに通過しようとする。
しかし影子に止められ、陳院長の密室へと連れて行かれる。
そこは鑑査院の指令中枢であり、全ては亡き母・葉軽眉が遺した仕組みの部屋だった。
范閑は、なぜ慶帝が国を思う頼名成を殺したのか理解できない。
陳院長は「頼名成は慶帝の逆鱗に触れた」と説明する。
鑑査院は、六部とは別の慶帝個人の機関であり、その記録を勝手に閲覧したことが許されなかったのだ。
これから范閑は都察院の御史たちから敵視されるだろうと警告を受ける。
范閑は初めて慶帝の冷酷を骨身に感じ、母の死を思い出すーー。
范閑は家に帰る。
家では、范若若が独学で医術を修めていた。
失意の范閑は彼女に愚痴をこぼし、励まされ、養ってあげると誓われる。
少し元気を取りもどした范閑は、若若に鳥を使い手術の仕方を伝授するのだった。
また、郭主簿は范閑の命で抱月楼の妓女たちの身売り契約を全て焼却し、去るも留まるも自由にさせ、残る者は芸だけを売ると決めた。
女性たちは歓声を上げ、桑文も残留を選び、多くが彼女に倣った。
『慶余年2(けいよねん2/続編)』の16話:ネタバレ・あらすじ

三皇子・李承平と范思辙は共同で「抱月楼」という遊郭を営んでおり、京城の多くの名家や高官の御曹司たちがそこで遊興を楽しんでいた。
ところが、抱月楼で死者が出る事件が発生し、これに怒った范閑は店を閉めてしまう。
都察院の御史・頼名成が調査した結果、事件の黒幕は二皇子だと判明した。
慶帝は二皇子に半年の禁足を命じたが、二皇子は腹いせに、この厄介な抱月楼を范閑に押し付けた。
范閑は抱月楼を引き継いだ後、全面的に改革を行い、妓女たちの売身契約書をすべて焼き捨て、芸だけを売り体は売らないという方針を徹底する。
彼女たちの人権と安全が守られるようになり、皆、安心して店に残った。
一方、御曹司たちは范閑を取り囲み、「抱月楼を三皇子に返せ」と迫り、暴言を吐いた末に乱闘となる。
王啓年は彼らの父親が皆、慶国の重臣であることを警告するが、范閑は二皇子の差し金と見抜く。
二皇子は范閑と三皇子を争わせようと企んでいたが、范閑は一瞬で御曹司たちを打ち倒し、そこへ郭主簿が駆けつけ、全員を捕縛した。
禁足中で外出できない二皇子は、さらに事態を悪化させようと、謝必安を使って葉霊児を呼び寄せ、屋根の上で自らの胸中を打ち明けた。
もともと二皇子は范閑と敵対するつもりはなかったが、慶帝が彼を皇太子の「砥石」として利用し、宮外に邸宅を与え、百官と交際することを許し、勢力を拡大させてきたのだという。
二皇子は葉霊児に奏折を託し、范閑を春闈科挙の考官(試験官)に推薦するよう慶帝に届けさせた。
会試は科挙の合格者を決める重要な試験で、春闈の時期には百官が自らの門下生を合格させるために奔走する。
二皇子の狙いは、范閑に科挙での不正の罪を着せることだった。

范閑は御曹司たちの父親が慶帝に訴える前に、先手を打って宜貴嬪を訪ね、三皇子、李承平が密かに遊郭を営んでいたことを報告する。
宜貴嬪は息子を叱りつけ、范閑のために仲裁を申し出た。
また、范閑から二皇子の策略を聞き、三皇子をよく監督するよう頼んだ。
一方、陳院長は御曹司たちの父が鑑査院に訴えることを恐れ、慶帝に会いに宮中へ向かう。
三皇子の件を話すと、慶帝は不快感を露わにした。
陳院長が先に宮中の事情を知っていたことに驚き、鑑査院への警戒を深めた。
やがて、葉家と二皇子が連名で范閑を会試の試験官に推薦する。
奏折を受けた慶帝は陳院長の意見を求めるが、彼は惚けて答えない。
慶帝は爆薬の実験をして自らの顔を黒く焦がし、陳院長を笑わせた。
実は慶帝は、葉軽眉の死後、不壊の甲冑と全てを破壊する爆薬を開発していた。
葉軽眉が狙撃銃で二人の皇子を撃ち倒すのを目撃したことが、彼が皇位を継いだ背景にあったのだ。
范閑が宮殿を去ろうとした矢先、侯公公が勅命を伝える。
慶帝は范閑を四品・居中郎に任じ、春闈科挙(科挙の試験)の全権を委ねた。
その頃、范若若は兄に付き従い、医術の修行に励み、解剖や縫合を習得していた。
范閑は夜中に林婉児を訪ねると、彼女は御曹司の件を気にせず、むしろ謝罪に行くと言い、二皇子の狙いは科挙にあると忠告した。
もし失敗しても、范閑と共に旅に出る覚悟だと語る林婉児に、范閑は深く心を動かされる。彼女は結婚の折の刺繍入りハンカチを贈ろうと練習するが、今まで植物しか刺繍したことがないため、その鴛鴦は、水鳥にしか見えない。
病のため、結婚できる歳まで生きられるとは思っていなかった婉児。
范閑は一層、婉児を愛おしみ、結婚後には、天下の美景を彼女と共に巡ると約束した。
科挙が終われば、2人の結婚式となる。
その前に范閑を潰そうとするのが二皇子の狙いである。
科挙が近づくと、全国から受験生が京城に集まり、宿は満員状態になる。
受験生の史闡立(シー・チャンリー)は苦労の末、四人部屋を確保するも、金が尽き宿の主人に「科挙を仕切る役人に口を利いてもらえ」と助言される。
一方、賀宗緯は科挙合格を目指し、范閑のもとを訪れ弟子入りを懇願していた。
王啓年は范閑に重大な報告をする――科挙を受験するために上京してきた史闡立という青年は、史家鎮唯一の生存者だと。
史家鎮は李雲睿と二皇子が北斉との密貿易に使う要地で、皇太子が放火して全滅させた上、罪を二皇子に押し付け、両者の対立を煽った場所だ。
范閑はこれを知らず、二皇子の仕業と誤解していた。
謝必安は史闡立を口封じに殺そうとするが、二皇子は止める。
自分が放火をしていない以上、真犯人を突き止めたいと考えていたからだった。
続く二皇子との対立、范閑は新たな試練を迎える。
続きはこちら。





