『慶余年2(2季/続編)』の17話・18話のネタバレ・あらすじを書いています。
范閑は、二皇子の策略により春の科挙試験の試験官という大役を担うこととなりました。
科挙は、朝廷を支える優秀な人物を試験で選ぶ制度ですが、そこにも役人の不正が潜んでいたのです。
さぁ我らが范閑は、この危機をいかに乗り越えていくのでしょうか?
『慶余年2(2季/続編)』の17話・18話のネタバレ・あらすじです。
『慶余年2(けいよねん2/続編)』の17話:ネタバレ・あらすじ

引用元:チャンネル銀河公式Twitter
科挙を受験する青年たち
- 史闡立
- 賀宗緯
- 杨万里
- 成佳林
- 侯季常
郭錚(グオ・ジョン)・・礼部尚書、科挙を取り仕切る官僚
王啓年は史闡立が同福客栈(同福旅館)に泊まっていることを知り、郭主簿に人を連れて行かせて彼を守らせた。史闡立が口封じされるのを心配したのだ。
一方、賀宗緯は范府にやって来て土下座し、范閑に師事したいと願い出ていた。
しかし断られると、恥知らずにも「義理の父」と呼んででも取り入り、科挙で功名を得ようとした。
范閑はその卑屈な態度に嫌悪を感じ、強引に追い返した。
しかし、このように范閑におもねる者は、今後たくさん出るだろうと予想された。
その後、范閑は王啓年と共に同福客栈へ史闡立を訪ねた。
郭主簿は史闡立の行動を細かく報告し、さらに同室の三人の受験生――杨万里、成佳林、――の情報も伝えた。
四人は現在、試験院の壁を修繕しているとのことだった。范閑は興味を抱き、王啓年と郭主簿を連れて試験院へ向かった。
礼部尚書の郭錚(グオ・ジョン)は、試験院の改修工事(壁修理)を受験生に任せ、貧しい受験生に少しでも稼がせていた。
史闡立も生活費を得るため働いていた。
郭錚は毎日工事現場に足を運び、さらには木材を担いで画師に自分の姿を描かせていた。
范閑は受験生のふりをして作業に参加し、史闡立に声をかけた。
史闡立は侯季常を紹介し、さらに「新しい煉瓦の質が悪く、古いものよりも劣っている」と打ち明けた。
楊万理(ヤン・ワンリー)も問題に気づき、范閑に報告しようとしたが、侯季常に「大局を考えろ、前途を台無しにするな」と止められ、怒って去っていった。
侯季常と史闡立は范閑に、ここで働いた受験生は名簿に記録され、郭錚に気に入られれば試験の答案が優先的に採点されると打ち明けた。
侯季常はさらに科挙の裏事情を語った――”朝廷の重臣や宮中、太学がそれぞれ推す弟子がいて、富裕層の子弟は裏口や人脈を頼み、文壇の名士にも配慮がある。本当に一般受験生に残された合格枠はわずかで、大半は「数合わせ」に過ぎない”と。
楊万理も、范閑に多くの手がかりを提供した。
范閑は三人の口から科挙の内幕を知り、驚愕した。
郭錚に質の悪い煉瓦について問いただすと、彼は「私は清廉な官僚だ」と断言した。
取り替えた木材や石材は全て帳簿に記録し、戸部の倉庫に保管してあると主張した。そして働きに来た受験生の名簿を示し、彼らは猜疑心を抱いていると非難した。
范閑は「全員に公平を与える」と表明し、その場で名簿を燃やしてしまった。
街を歩くと、宿に泊まれず地べたに座って勉強する受験生たちの姿が目に入り、范閑は「彼らは皆、科挙の犠牲になるのか」と胸を痛めた。
その頃、二皇子は谢必安に命じて范閑を尾行させたが、異常は見つからなかった。彼はなおも警戒を解かず、史闡立を監視させた。
范閑が帰宅すると、屋敷の前は人であふれていた。文武百官が次々と贈り物を送り、范閑に自分たちの門生を優遇してほしいと願っていたのだ。
その中には私服姿の辛其物までいた。范閑は王啓年を引っ張って脇へ避け、范建は官員たちの意図を察しながらも完全に無視した。
彼らは仕方なく贈り物と名簿を置いて帰っていった。
そこへ皇太子が裏口から入り、豪華な贈り物を持参した。范閑は留守で、皇太子は彼の開発した水車に興味を示し、いじって壊してしまった。
范閑が戻ると、皇太子は門生の名簿を出し、答案を書き写す際に裏口を通してくれるよう求めた。
さらに林宰相は范閑を呼びつけ、「髭を抜け」「大宝に赤い果実を選んでやれ」など奇妙な用事を言いつけた。
范閑は不思議に思ったが、林宰相は「今回の科挙では細心の注意を払わねば破滅する」と警告する。
軍師の袁宏道に命じて范府に届いた名簿を厳しく選別させ、最終的に数名だけを残し「彼らを特に気にかけよ」と范閑に言い含めた。
ああ、林宰相、あなたまで、ですか・・。范閑に逃げ場なし。
『慶余年2(けいよねん2/続編)』の18話:ネタバレ・あらすじ

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林宰相は精選した考生の名簿を范閑に渡し、彼らに便宜を図るよう求めたが、范閑は強く抵抗した。
彼は天下数千万の考生に公平な競争の機会を与え、実力で功名を得てほしいと願っていた。
林宰相は范閑に対し、出る杭になれば衆矢の的となる、例年の科挙の不文律に従い、朝中大員の推挙した考生を科挙合格させれば、出世の道は無限に広がるのだと説得した。
林宰相は范閑が郭錚を軽蔑していることを知ったが、逆に郭錚からよく学ぶよう勧めた。
郭錚は官場の処世に通じており、前任の礼部尚書郭攸之が捕らえられた後、数多の御史大夫の中から頭角を現し、代理礼部尚書となった人物だった。
林宰相は范閑に時勢を読むよう説き、さらに官場の潜規則や人情のしきたりを詳しく語った。
范閑は林宰相の好意を理解しつつも、その腐敗した官場の論理に我慢することはできなかった。
一方、二皇子の手元にも彼を死心塌地で追随する数名の考生がいたが、彼は一時それを范閑に渡さなかった。
二皇子は科挙を利用して范閑を陥れようとしていた。
もし范閑が従来の慣例通りに不正を働けば、二皇子は上奏して彼を弾劾し、徹底的に打ち倒すつもりだった。
范閑は板挟みの苦境に陥った。
皇太子や林宰相の名簿を受け取りたくはなかったが、拒むこともできなかった。
二皇子を打ち破るためには、皇太子と林宰相という二つの強固な後盾が不可欠であり、さらに科挙の後には林婉児と成婚する予定で、林宰相は義父となる存在だった。
家族を助けぬわけにはいかなかった。
范閑は王啓年に苦悩を打ち明けたが、王啓年もどう励ますべきか分からなかった。
范閑は同流合汚を望まなかったが、林宰相や皇太子の顔を立てぬこともできず、夜更けに客棧へ赴き史闡立らを訪ねた。
彼は飯館の灯の下で冷たい饅頭をかじりながら必死に書を読む楊万里の姿を見て、胸が痛んだ。
范閑は彼に肉と菜を注文した。
久しく満腹を知らず、ましてや肉など口にできなかった楊万里はむさぼるように食べ、饒舌に自らの宏大な志を語り出した。楊万里は、まことに優秀な人物だった。
范閑は深く心を動かされ、そのまま鑑査院へ走り、母・葉軽眉が生前に残した碑文を改めて読み返そうとした。
史闡立は持参した金をすべて使い果たし、食堂で皿洗いをして生計を立てていた。
范閑は灯火を掲げ碑文を再読し、科挙に懸けて大志を抱く数多の考生たちを思った。
彼は母の遺志である「この世界を変える」という願いを実現したいと切望したが、自身の力だけでは到底不可能だと痛感した。
そこへ陳院長が駆けつけ、范閑に自らの信念に従えと告げ、励ましの言葉を送った。
范閑はたちまち勇気を得た。
そして、これまでの慣習を捨てて会試を公平に行う決意をする。
彼は即座に皇宮へ行き、慶帝に拝謁する決意をした。
陳院長は規則に反し、外臣が夜中に入宮することを知りながらも、迷わず支持した。
范閑がどれほど大きな禍を招こうと、陳院長は必ず後始末をすると断言した。
慶帝は范閑の夜半の拝謁を許し、侯公公が迎え入れたが、大内侍衛副統領の宮典が立ちはだかり、詳細を問いただした。
慶帝の勅許であると知り、ようやく通した。

范閑は慶帝が火薬実験に失敗して負傷したと聞き、焼傷の薬と安神補気の薬を持参した。
慶帝は彼が病見舞いだけで来たのでないことを察し、范閑は朝中大臣たちが科挙の便宜を求めて名簿を寄越した件を包み隠さず報告した。
彼は科挙に公平を求めたが、自分一人ではその重責を担えず、慶帝に助けを求めるしかなかった。
慶帝は范閑の盾となることを約束し、薬を塗らせた。
宮典はこの夜半の拝謁を密かに二皇子に告げた。
二皇子は范閑が慶帝に何を語ったのか掴めず、謝必安を通じ宮典に余計な詮索を禁じ、身分が露見しぬよう警告した。
慶帝の支持を得た范閑は自信を取り戻し、皇太子に名簿を返却して後門を拒んだ。
皇太子は為す術なく、その場で名簿を引き裂いた。
秦恒将軍もまた受験生の名簿を渡し、合格させてほしいと頼んだが、范閑は断固として拒んだ。
秦恒将軍も仕方なく引き下がった。
范閑は林宰相に名簿を返したが、林宰相は范閑の過度な執着を諫め、「衆怒を招けば慶帝ですらお前を庇えぬ」と警告した。
范閑はただ科挙を公平公正にしたい一心で、後の結果を顧みなかった。
林宰相は逆上して范閑を痛罵し、婉児との婚姻を破談にすると言い放った。
范閑は笑顔で宥め、天下の受験生に一縷の公平を与え、運命を変える機会を残したいと訴えた。
その熱意に林宰相は動かされ、今回だけは范閑を許し、郭錚に科挙の規則と禁忌を学ぶよう促した。
范閑が郭錚を訪ねると、彼はすでに細則を整理した冊子を用意していた。
その場に謝必安が二皇子の命で現れ、郭錚と范閑の会話を陰で聞いていた。

范閑が去ると謝必安は姿を現し、二皇子の持つ郭錚の過去の科挙不正の証拠を盾に、范閑を徹底的に陥れるよう要求した。
協力すれば証拠をすべて消すと約束した。
郭錚は范閑を科挙で致命的な過失に陥れると請け負い、謝必安は安堵して帰還した。
范思轍と郭保坤は北斉から急ぎ南慶へ戻り、王啓年は范思轍を別に呼び出した。
郭保坤は潜伏日記を范閑に渡した。
范閑は郭錚の作った冊子に誤りがあるのではと疑い、刑部大牢で前礼部尚書の郭攸之(グオ・ヨウジー)に科挙の禁忌を教えを請おうと考えた。
だが郭攸之が信じてくれぬ恐れもあり、郭保坤を伴って大牢へ行こうとした。
郭保坤は范閑に「父・郭攸之を早く救い出してほしい」と懇願した。
郭攸之は結党営私の大罪に問われていた。
范閑はまず彼を鑑査院の大牢に移し、その後で救出する策を練ろうとするのであった。
皇帝を支持を取り付けた范閑ですが、二皇子の策略から逃れる事はできるのか?続きが気になりますね!
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